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田舎暮らし体験ツアー その1

先月、農協観光さん主催の『究極の田舎暮らし体験ツアー』に参加しました。田舎暮らし』と『食』をテーマにしたモニターツアーで、目的地は福島県会津地方です。2泊7食・交通費・体験料など込みで2万円と激安ですが、3日間過ごしてみて“超激安”だったことがわかりました。実は集客が不安だった関係者から「頼むから参加してくれ」というお誘いを受けて参加しましたが(笑)、フタを開けてみたらあっという間に定員に達したようです。

参加者30名で東京駅からバスに乗りスタート。東北道から磐越道を通って会津地方に入りました。ETC高速1,000円の影響か、出発してしばらくは渋滞続きでしたが、さすがはプロ運転手、上手くすり抜けていったように思いました。東北道に入ってから宇都宮あたりまで、特にインター出口周辺では、追越車線よりいちばん左側の走行車線を走ったほうがいいみたいですね。そんなふうに見えましたが・・・

会津坂下(ばんげ)インターを降りて、柳津町の道の駅に到着。ここで最初のお昼ごはんになるお弁当が配られました。“会津風田舎弁当”とパンフレットに書かれたこの弁当は、会津坂下町でお弁当や漬物などを販売している『百姓ハウス』というお店が作ったものでした。このお店、地元のおばちゃんたちがその地方の食材を使って、手作りで弁当や漬物などを販売していて、4人のスタッフで年商なんと2,000万円だそうです。この日もうちふたりが東京の展示会に参加されたようで、残りのふたりで30名分を作ったのでしょうか。都会ではなかなか食べられない美味しいお弁当でした。

昼食後は昭和村にある『からむし織の里』に行きました。昭和村は東京23区の約3分の1の面積ながら人口1,600人、いちばん多い年齢層が70歳を超える、日本の典型的な過疎地域です。10年ほど前に一度訪れたことがありますが、印象に残ったのはその名のとおり、“昭和”の時代にタイムスリップしたかのような街の風景。そして、比較的大きな町にいくためには道幅の狭い峠を越えなくてはならず、雪深いこの村は「冬はどこにも行けないのではないか・・・」と感じたことを覚えています。陸の孤島と呼ばれることもあるようです。

からむしとは上布の原料の植物で、昭和村は本州唯一の原産地です。着物として一度着用すると他の素材が着られなくなると言われるほどのようです。今回はそのからむしを素材とした糸を使ってコースター作り体験をしました。織機を使うのは初めてでした。手と足を交互に使って織っていきます。始めは「次は手と足どっちだっけ?」と考えてしまうこともありましたが、だんだんとテンポよく出来るようになり、無事完成しました。スタッフの方に「今日お越しの方でいちばん几帳面に出来ました」と、今までの人生で言われたことのない(?)言葉を頂き、多分褒められたんだと思います(笑)。確かにびっしりと隙間なく糸が織られていたのですが、反対に「隙間を空けるにはどうやったらいいんですか?」と訊いてみました。後で添乗員さんが話していました。「何も考えていないお子様の方が早く完成していました。」そうですね。このようなものは“気合いを入れてリズムよく”やることが大事だと思いました。

からむし織が終わり、建物の外に出てみると、とにかく静かで空気がきれいでした。8月でしたが、秋の高い空が広がり、夕暮れのやさしい太陽の光に包まれて印象的な風景でした。

日も暮れて、バスは隣りの金山町に到着しました。この日は金山町の民宿4軒に参加者が分宿することになっています。私は民宿朝日屋さんに泊まりました。部屋は相部屋で、ふたりで20畳ほどの広さでした。山里が見える広々としたお風呂の後は、お待ちかねの夕食。近くにある沼沢湖で獲れたヒメマスの塩焼きや会津名産の馬刺し、地元の赤カボチャなど、ご主人や参加者の方とお話しながら手作りの料理を美味しく頂きました。これが民宿の醍醐味ですね。

夕食の後は、他の民宿に泊まった方も含めて朝日屋さんで交流会をしました。今回のツアーは2日目に宿泊する旅館の調理長が東京から同行していて、バスの中など時々福島県の食材についてのレクチャーをしてくれます。この交流会ではじっくりとお話をしてくれました。地産地消を目指して県内の生産者めぐりをしている調理長のお話は目からうろこでした。「こんな生産者がいるんだ」「こんな食材があるんだ」。表舞台に出るのが嫌いなのか、苦手なのか、実は素晴らしい生産者がたくさんいることがわかりました。

最後まで参加していた私は部屋に戻ると、同室の方はもう寝ていました。ここは携帯電話も入りません。暗くて何も出来なかったので寝ることにしました(笑)。でもこれがいいんですね。何かしなければならないこと、何かをする誘惑もありません。田舎の夜をたっぷり堪能することが出来たと思います。(続く)

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